October 23, 2008

今週の一曲:Moose


Moose/Boy <1991年>

1991年、ライドやペイル・セインツなどを中心として盛り上がりを見せていた
シューゲイザー・ムーブメント真っ只中の頃、
立ち上がったばかりのインディーレーベル Hut Records から
Moose(ムース)という新人バンドのシングルがリリースされた。

ノイジーなギターに呟くようなボーカルという、もろ正統派シューゲイザーなスタイルだったが、
ネオアコからの影響を感じさせる木洩れ日のような暖かみのある声と、
深いリバーブ&ディストーションがかけられたギターとの対比は、
同じシーンの他のバンド達よりもクッキリとした芯があり、
ガラスの破片が飛び散るかのような美しさがあった。

3枚連続で立て続けにリリースされた4曲入シングルは全曲文句なしに最高、
この合計12曲だけで間違いなく1枚の珠玉のアルバムが出来たはずで、
当然のごとくデビューアルバムへの期待が本国イギリスでも日に日に高まった。

ところがアルバム直前にリリースされた4枚目のシングルで、
誰もが首をかしげるほどの路線変更が明らかになる。
歪んだギターサウンドは完全に後退し、
トラッドやフォークの香りもする普通の歌ものバンドになっていたのだ。
ファンにとっては、明らかにとてつもなく大切な何かが失われてしまった。

案の定、本来なら満を持してのはずだった92年のデビューアルバムは大コケ。
さらにはニルヴァーナのブレイクとともに、グランジという名のアメリカ発大型台風が
シューゲイザーたちを跡形もなくなるほどに吹き飛ばしてしまった。
イギリスでよくあるパターンの、あっけないシーンの消え方だったとも言える。

ムースはその後、結局アルバムを4枚リリースしたらしいが
途中で聴くのを止めてしまったので詳しくは知らない。
シューゲイザー好きには、実質シングル3枚で終わってしまったバンド。
でもその3枚はこれからもずっと聴き続けると思う。


band_moose

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by ヒゲ☆メガネ   October 25, 2008 01:37
むぅ、これはまったく知らないバンドです。
そのアルバム前にリリースしたシングル集を出せばシューゲ好きにはたまらないアイテムかもしれませんね!
2. Posted by コハゲ -管理人-   October 25, 2008 09:29
>ヒゲ☆メガネさん

たまらなく良いですよ、ムース。
マイブラは別として、シューゲイザーの中では一番好きだったかもしれません。
(アルバムが出るまでの限定すが)
当時も情報がほとんど無かったんですよね・・・
もちろん今は廃盤なので、いつか焼きます!

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
人生はフライングV
音楽雑誌やフリーペーパーの発行情報、日記、大好きな曲などを掲載しています。
Profile
コハゲ
四十代・子持ちにしていまだにCDを買いあさり、ライブで暴れる阿呆な関西人。職業はWeb屋。最期はロックで腹上死を求む。くだらないコメント大歓迎!
Twitterやってます
月別まとめ
QRコード
QRコード
ブラウザはFirefox
Firefox